浅草寺や雷門、隅田川の景観に、国内外からの観光客でにぎわう下町・浅草。実はこの街、アサヒビールのお膝元というだけでなく、店内で醸造する出来立てを味わえるブルーパブから、世界のビールを厳選する角打ち、自家製ソーセージやタコスと乾杯できる個性派まで、クラフトビールの名店がぎゅっと集まるエリアでもあります。
今回は、BEERMAPS NEWS編集部が実際に足を運んで一杯を楽しんだ浅草エリアのビアスポットを、訪問時の様子やお店の背景とあわせてまとめました。観光の合間の一杯にも、じっくり飲み歩く一日にも。あなたの浅草ビール散策の参考にしていただければうれしいです。
発酵×クラフトビールの新スポット!「sKEWERs東京」

まず紹介したいのが、2026年2月に浅草の飲屋街にオープンしたばかりの新スポット「sKEWERs東京(スキュアーズ東京)」。発酵食材を使った創作串焼きが名物のモダン酒場で、北千住の人気クラフトビール店「びあマ」の系列店です。見覚えのあるロゴに串が刺さったユニークな店名ロゴが目印になっています。

このお店の最大の個性は、塩麹や味噌といった日本の伝統的な発酵食品を使い、自然派野菜や国産肉の旨味を最大限に引き出した独創的な串焼きです。もも塩麹、ねぎま、セセリ味噌ねぎ、新潟の厚揚げ、つくねなど、発酵の力で旨みを重ねた串が揃い、小鉢惣菜にも麹や味噌が効いています。

ビールも本格派で、樽生は東京・天王洲の人気ブルワリー「T.Y.HARBOR」と共同醸造したオリジナルを含む4TAP。さらに缶・瓶は常時40種以上の国産クラフトビールが勢揃いし、店内で購入もできます。発酵の旨みをまとった串焼きと国産クラフトビールという、ここでしか味わえない新しいペアリングをぜひ体験してみてください。
店舗詳細
店名:sKEWERs東京(スキュアーズ東京)
住所:東京都台東区浅草2-4-2 ビーコンテ浅草1F
最寄駅・アクセス:つくばエクスプレス「浅草駅」A1出口より徒歩約2分
営業時間:月・水・木・金 11:30~15:00/17:00~22:00、土・日・祝 13:00~22:00 ※フードL.O.は閉店60分前
定休日:火曜
公式サイト:https://fasma.jp/ne8499
世界のビールを知り尽くす奥浅草の名店「クラフトビアハウス438」

ビール好きの熟練者にこそ訪れてほしいのが、奥浅草の「クラフトビアハウス438」。浅草観音裏、下町の風情が残る裏通りにたたずむ、ビール好きの隠れ家のような一軒です。ドイツ・ベルギー・日本を中心に、世界のビール博物館の元館長がセレクトしたというビールを味わえる、知る人ぞ知る名店です。

店を営むのは、フランスの名店「ポール・ボキューズ」で1年、ドイツで6年にわたり料理修行を積んだ志宮オーナー。オーナーの人生を変えた一本が、ドイツ・ミュンヘンの「フランツィスカーナー ヴァイスビア」だといい、常時40種類以上という圧巻のラインナップには、その審美眼が存分に生きています。1678年創業のドイツ・ヘラー醸造所のラオホ(燻製ビール)など、普段なかなか出会えない銘柄に巡り合えるのが魅力です。

フードも本格的で、レバーパテやフランクフルターブルスト、ビール衣のフィッシュ&チップスなど、料理修行で培った実力が光ります。訪問時にいただいた「自家製チャーシュー」も大変美味でした。「近所にあったらなぁ…」と思わずこぼしてしまうような、通いたくなるビアスポットです。
店舗詳細
店名:クラフトビアハウス438
住所:東京都台東区浅草4-15-6 早川ビル1F
最寄駅・アクセス:つくばエクスプレス「浅草駅」より徒歩約9分
営業時間:18:00~翌3:00(L.O. 翌2:00)※火曜前日は18:00~23:00
定休日:火曜(不定休の場合あり)
公式サイト:Instagram @cbh_438
観光ストリートで昼から一杯「奥田麦酒店」

浅草の観光ストリート「すしや通り商店街」沿いで、気軽にクラフトビールが飲める「奥田麦酒店」。2020年6月にオープンした、「ビールと肉」をテーマにしたクラフトビールと肉料理の専門店です。モルタル壁をベースにした無骨でおしゃれな空間に、サク飲みできる立ち飲みカウンターと、グループ向けのテーブル席が用意されています。

看板は、なんと常時9TAPを誇る樽生ビール。そのなかには、同店専用にOEM生産されたオリジナルビールもあり、とりわけ「オリジナルヴァイツェン」は、バナナを思わせるフルーティーな香りとホップのバランスが見事な一杯として評価されています。「アンバーペールエール」もオリジナルで、クラフトビールに詳しくない人も気軽に楽しめるように、という店主の思いが込められています。

「とにかくビールに合うもの」をコンセプトに、肉料理を中心としたフードも充実。アットホームな空間でサクッと一杯楽しめて、土日は昼から飲めるのもうれしいポイントです。浅草観光の途中に、ふらりと立ち寄りたくなるお店です。
店舗詳細
店名:奥田麦酒店(おくだばくしゅてん)
住所:東京都台東区浅草1-8-4
最寄駅・アクセス:各線「浅草駅」「田原町駅」より徒歩約5分
営業時間:月~金 16:00~24:00/土・日・祝 12:00~24:00
定休日:月曜
公式サイト:Instagram @okuda_bakushuten
出来立てを味わう下町のブルーパブ「浅草ビール工房」

浅草でクラフトビールといえば外せないのが、下町のブルーパブ「浅草ビール工房」。高円寺・中野・新宿などに展開する「街のビール屋さん」ビール工房グループの一軒で、各店内に醸造設備を構え、出来立ての自家製ビールをその場で提供するのが身上です。浅草店は、英国スタイルに特化した前身「カンピオンエール」から2020年3月にリニューアルオープンしました。

醸造責任者の黒田錠次氏は、伝統的なブリティッシュスタイルに特化した、日本では数少ない醸造家の一人。毎日4~5種の出来立て自家製ビールを、ゲストビールと合わせて最大15種類ほど楽しめます。ブリティッシュスタイルの実力は折り紙付きで、2026年2月のJapan Great Beer Awardsでは複数銘柄で金・銀・銅を受賞しています。量り売りやプラカップでの持ち帰りにも対応しています。

1階では醸造機器を眺めながらサクッと、大きな窓が印象的な広々とした2階ではじっくりと。フィッシュ&チップスやミートパイ、イングリッシュソーセージといった英国パブフードも揃い、辛旨スッパ味のバッファローチキンをお供に一杯、というのもおすすめです。
店舗詳細
店名:浅草ビール工房(ASAKUSA BEER KOBO)
住所:東京都台東区西浅草2-2-2 藤代ビル1F~2F
最寄駅・アクセス:東京メトロ銀座線「田原町駅」より徒歩約3分/つくばエクスプレス「浅草駅」より徒歩約4分
営業時間:火~金 17:00~22:30/土・日・祝 12:00~21:30
定休日:月曜
公式サイト:https://www.beerkobo.com
英国クラフトビールの角打ち酒販店「TOKYO BEERZILLA」

英国クラフトビールとの新たな出会いが待つのが、「TOKYO BEERZILLA(トウキョウ・ビアジラ)」。大きなゴジラの看板が目をひく、イギリス産のクラフトビール・ジン・ハードサイダーを専門に扱うボトルショップ&タップルームです。国内では珍しい英国クラフトに特化した、角打ちスタイルの立ち飲み酒販店です。
運営するオーナー夫婦は自らインポーターでもあり、現地イギリスに赴いて選りすぐったビールを届けています。御徒町の老舗ビアバー「ウォーリアケルト」も手がける実力派で、その目利きは折り紙付き。訪問日には、SURE SHOT、Overtone、Cloudwater、Neon Raptorといった、国内ではなかなかお目にかかれない希少なブルワリーから厳選4tapを提供していました。長期熟成の「ワイルドエール」など、英国・アメリカのシーンで新たなジャンルを築いた個性的なスタイルに出会えるのも魅力です。

樽生で味わうのはもちろん、缶・瓶も豊富に購入できるので、日本ではレアな英国ビールを探すならまず立ち寄りたい一軒。立ち飲みスタイルなので、気軽に足を運べます。
店舗詳細
店名:TOKYO BEERZILLA(トウキョウ・ビアジラ)
住所:東京都台東区西浅草2-25-13 石山ビル1F
最寄駅・アクセス:つくばエクスプレス「浅草駅」A2出口より徒歩約1分/東京メトロ銀座線「田原町駅」も利用可能
営業時間:月~金 16:00~23:00/土 13:00~23:00/日 13:00~21:00 ※変更となる場合あり
定休日:不定休
公式サイト:https://tokyo-beerzilla.myshopify.com
自家製ソーセージ&ホットドッグと乾杯「THE DAY east tokyo」

浅草・花川戸のビアスポット「THE DAY east tokyo」は、自家製ソーセージとクラフトビールが自慢のダイニングバー。2019年12月にオープンし、「その日(The day)を締めくくる特別な場所になってほしい」という思いが店名の由来です。観光客向けの街でありながら、あえて“地元に暮らす人のためのお店”を目指した、地域密着のコミュニティ拠点でもあります。

名物は、シェフの退職をきっかけに生まれたという自家製ソーセージ。豚の天然腸を使い、毎日店内で腸詰めを行う無添加の逸品で、全10種類の中から日替わりで5~6種類を提供しています。それを特製パンに挟んだホットドッグは、テレビ「マツコの知らない世界」でも取り上げられた絶品。パンは浅草の「浅草Manufacture」がこの店のために焼き上げる特製品で、クラフトビールとの相性は格別です。

ビールは、Yorocco、反射炉ビヤなど国内ブルワリーを中心に、常時8種をOn Tapで提供。愛想の良いスタッフさんやアットホームで開かれた雰囲気も心地よく、老若男女問わず誰もがリラックスして過ごせる、何度でも通いたくなる一軒です。
店舗詳細
店名:THE DAY east tokyo(ザ・デイ・イースト・トウキョウ)
住所:東京都台東区花川戸1-13-3 花一石田ビル1F
最寄駅・アクセス:各線「浅草駅」より徒歩約3分
営業時間:平日 11:30~14:00/17:00~24:00、土 12:00~24:00、日 12:00~22:00 ※土日祝は異なる日あり
定休日:不定休
公式サイト:https://www.theday.beer
編集部の行きつけ、令和の角打ち「野村商店 NOMURA SHOTEN」

編集部の行きつけをこっそり。新御徒町・蔵前エリアの離れにある銘酒の宝庫、「野村商店 NOMURA SHOTEN」です。浅草からも足をのばせる距離にある、スタイリッシュな“令和の角打ち”として人気を集めています。手がけるのは、国内外で活躍するバーテンダー・野村空人(そらん)氏。世界中でカクテルを振るってきた野村氏の、初となる実店舗として2022年5月にオープンしました。

コンセプトは「ボーダレスな角打ち」。店の奥のリカーショップで買ったお酒を、併設の立ち飲みスペースですぐに楽しめるのが最大の魅力です。ワインやクラフトビール、好きなスピリッツをソーダ割りやトニック割りで味わい、気に入った一本を確かめてから自宅用に購入できます。国産クラフトビールを中心に、信頼できる蔵元や蒸留所から厳選した珍しいラムやウィスキー、クラフトジン、ナチュールワインなど、多様なラインナップが並びます。

野村氏自身が監修・プロデュースしたお酒や、職人の手仕事によるこだわりのおつまみも魅力。立ち飲みスペースのほかスツール席もあり、上質な立ち飲みの時間を過ごせる、素敵な一軒です。
店舗詳細
店名:野村商店(NOMURA SHOTEN)
住所:東京都台東区三筋2-5-7 カミヤミスジクラマエ1F
最寄駅・アクセス:都営大江戸線「新御徒町駅」「蔵前駅」より徒歩約5~8分
営業時間:火~金 16:00~23:00/土 15:00~23:00/日・祝 15:00~22:00
定休日:月曜・年末年始
公式サイト:Instagram @nomura_shoten_tokyo
ラテンな一軒でタコス×メキシコビール「覆面 -FUKUMEN-」

少し趣向を変えて楽しみたいなら、浅草ひさご通りのラテンなビアスポット「覆面 -FUKUMEN-」へ。プロレスラーへの憧れを胸に、メキシコで修行を積んだ店主がオープンしたお店で、店内のいたるところにラテンアメリカな雰囲気のインテリアがちりばめられています。プロレス愛あふれる空間で、本格メキシカンとお酒を楽しめます。

自慢のTACOS&TAPASは、メキシコの伝統に和やアジアのエッセンスを融合させたこだわりの創作系。看板メニューは、豚肉とパイナップルを合わせた本場仕込みのタコスで、日本人の舌にもすっと馴染む絶妙な味わいです。お店おすすめのクラフトビール「IWAI Lager」に、豊富に揃うテキーラやメスカル、フローズンカクテルを合わせれば、気分はすっかり陽気なメキシコです。

土日は13時から飲めるので、昼から明るいうちにラテンな乾杯をしたい日にぴったり。浅草の下町に突如あらわれる、情熱の国の空気をまとった一軒です。
店舗詳細
店名:覆面 -FUKUMEN-(Tequila & Modern Ethnic)
住所:東京都台東区浅草2-14-13 コーフォリアカワタ1F(浅草ひさご通り)
最寄駅・アクセス:つくばエクスプレス「浅草駅」A1出口より徒歩約3分
営業時間:月・水・木・金 17:00~23:00/土 13:00~23:00/日 13:00~21:00
定休日:第1・第3月曜(月曜は要問い合わせ)
公式サイト:https://fukumen-asakusa.com
【番外編】浅草の“最強”レトロビアホール「正直ビヤホール」

ここからは番外編。浅草の“最強”ビアスポットと名高い「正直ビヤホール」です。歴史を紡いだビールサーバーがたった1基という、昭和にタイムスリップしたかのような昔ながらのビヤホール。年季の入ったレトロな店内で味わう極上の生ビールは、ほかでは決して得られない唯一無二の体験です。ママが一人で切り盛りする、浅草の生きた酒場文化そのもののようなお店です。
ただし、このお店には独自のルールと作法があり、賛否も含めて語り尽くせぬ奥深さがあります。(本来は写真もNGですが、特別に歴史あるビールサーバーだけカメラにおさめさせてもらいました)
初めて訪れる人が戸惑わないよう、姉妹サイトのBEERMAPS(beermaps.jp)では、お店のルールや注意点を編集部の実体験や感想も交えて詳しく紹介した記事を公開しています。訪問前には、ぜひそちらもチェックしてから足を運んでみてください。
BEERMAPS BLOG:あの「正直ビヤホール」について語ります
店舗詳細
店名:正直ビヤホール
住所:東京都台東区浅草2-22-9
最寄駅・アクセス:つくばエクスプレス「浅草駅」A1-1出口より徒歩約5分
営業時間:17:00~23:00頃(L.O.あり)
定休日:不定休
【番外編】朝まで国際交流できるビアパブ「A.S.A.B.」

もう一軒の番外編は、ちょい飲みにぴったりのビアパブ「A.S.A.B.」。店名は“As Soon As Beerable”(ビールが飲めるようになったらすぐに)に由来し、その名の通り、思い立ったらすぐ一杯という気軽さが魅力です。浅草駅の出口が目の前という抜群の立地で、いつも外国人客で賑わい、カウンター越しに楽しく国際交流できる、フレンドリーなパブです。

ビールは、ギネスやヒューガルデンといった定番のドラフトを、こだわりの注ぎで一杯ずつていねいに提供。深夜21時から翌4~5時まで営業しているので、浅草で飲んだあとのシメの一杯や、夜遅くにもう一軒、というシーンにうってつけです。

カジュアルで居心地の良い、浅草の夜を締めくくるのにぴったりの一軒です。
店舗詳細
店名:A.S.A.B.(As Soon As Beerable)
住所:東京都台東区浅草2-11-1 青木ビル2F
最寄駅・アクセス:つくばエクスプレス「浅草駅」A1-1出口より徒歩約0分
営業時間:月~木 21:00~翌4:00/金・土 21:00~翌5:00
定休日:日曜
自分だけの浅草ビールマップを

店内醸造の出来立てが飲めるブルーパブから、世界のビールを知り尽くした角打ち、自家製ソーセージやタコスと乾杯できる個性派、そして昭和レトロなビヤホールまで。浅草には、観光名所のイメージだけでは語りきれない、奥深いクラフトビールの世界が広がっています。
浅草寺や隅田川の散策とあわせて、気になる一軒へ。今回ご紹介したお店を起点に、ぜひあなただけの浅草ビールマップを描いてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 浅草で昼から飲めるクラフトビールバーはありますか? A. はい、あります。奥田麦酒店は土日祝12時から、覆面 -FUKUMEN- は土日13時から営業しています。sKEWERs東京も土日祝は13時から開いているので、昼飲みにもおすすめです(営業時間は変更となる場合があるため、各店の最新情報をご確認ください)。
Q. 浅草で店内醸造の出来立てクラフトビールが飲めるお店は?
A. 浅草ビール工房(下町のブルーパブ)は店内に醸造設備を備え、出来立ての自家製クラフトビールを提供しています。
Q. 浅草でクラフトビールを買って帰れる(角打ち・酒販)お店は?
A. TOKYO BEERZILLAは英国クラフトビールの角打ち酒販店で、缶・瓶の購入もできます。野村商店(新御徒町・蔵前)も国産クラフトビール中心の角打ちスタイルのお店です。
Q. 浅草駅から近いクラフトビールバーは?
A. A.S.A.B.(徒歩約0分)、TOKYO BEERZILLA(A2出口徒歩約1分)、sKEWERs東京(徒歩約2分)、覆面 -FUKUMEN-(徒歩約3分)、THE DAY east tokyo(徒歩約3分)などが駅近です。
Q. 食事も一緒に楽しめるお店はありますか?
A. sKEWERs東京は発酵串焼き、THE DAY east tokyoは自家製ソーセージ・ホットドッグ、覆面 -FUKUMEN- はメキシコ料理のタコス、クラフトビアハウス438は自家製チャーシューなど、各店こだわりのフードが揃います。
Q. 夜遅く・深夜に浅草でクラフトビールを飲めるお店は?
A. A.S.A.B.は深夜21時から翌4~5時まで、クラフトビアハウス438は翌3時まで営業しています。浅草の夜のシメの一杯にもおすすめです。








