【11月14日~24日】北東京で巡る、ケルシュの季節 ─ Köln/Cologne 2025をレポート

Köln/Cologne 2025 ポスター(NAMACHAんスタンド 北池袋店)
  • Köln/Cologne 2025 ポスター(NAMACHAんスタンド 北池袋店)
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  • スタンプラリー用のオリジナルコースター
  • CYCAD BREWING(外観)
  • CYCAD BREWING(内観)
  • TAP LIST
  • Lower Rhine 5|ABV 5.0%|HALF ¥900
  • NAMACHAんスタンド 北池袋店(外観)

ドイツ・ケルン発祥のビール「ケルシュ」。すっきりとした味わいとやわらかなモルト感が魅力のこのスタイルは、寒さを感じ始める季節にぴったりです。北東京のブルワリーとビアバーが共同で開催する恒例のサーキットイベント「Köln/Cologne 2025」が、今年も11月14日(金)から24日(月・祝)まで開催されます。2021年の初開催から5年目を迎える今回は、7店舗が参加。各店が自らの解釈で“ケルシュスタイル”を表現し、地域のビール文化を盛り上げます。早速、開催初日に全店舗を巡ってきました。

ケルシュ/Kölschとは?

ケルシュは、ドイツ西部・ケルンで生まれたビアスタイルで、上面発酵酵母を使用しながらもラガーのように低温で熟成させる“ハイブリッド”なつくりが特徴です。色は淡いゴールド、口当たりは軽快で、モルトの穀物感と穏やかなホップの苦味が調和します。現地では200mlの細いグラス“シュタンゲ”で提供され、次々と注ぎ足しながら飲むのが定番。「ケルンで造られたビールだけがケルシュを名乗れる」という協定があり、世界各地のブルワリーでは“ケルシュスタイル”や“ケルシュインスパイア”として再解釈されています。北東京のブルワリーたちも、このクラシックなスタイルを自分たちの文脈で表現し、地域をまたぐビールカルチャーとして毎年つないできました。

出店7店舗のケルシュを紹介

各店が仕込んだ“特別な一杯”。味わいの方向性は同じでも、それぞれのブルワリーらしさがしっかり表れるのが面白いところです。

■ CYCAD BREWING(要町)

Lower Rhine 5|ABV 5.0%|Half ¥900
ドイツ伝統のホップを使い、モルトとホップのバランスを丁寧に整えた一杯。より軽やかで爽やかに楽しめる仕上がりで、すっきりとしたボディに上品なフルーティーアロマが香ります。苦味は控えめで、思わずグラスが空になってしまうほどのドリンカブルさが魅力です。


■ NAMACHAん BREWING(北池袋)

Nama Hop Kölsch|ABV 5.0%|300ml ¥858
2025年に収穫された岩手県遠野産「IBUKI」ホップを使用。フレッシュホップならではの爽やかな柑橘や草原のような香りが広がります。やわらかなモルトの甘みと軽やかな口当たりが心地よく、飲み疲れしない優しい味わいに仕上がっています。


■ TOKYO ALEWORKS(下板橋)

Cool Splash|ABV 5.5%|Half ¥900
クラシカルなケルシュスタイルの感じながら、モダンさもあるTOKYO ALEWORKSらしい仕上がり。透明感のある飲み口に穀物の甘みと穏やかな苦味が広がり、しっかりとしたボディとクリスプな後味のバランスが心地よい一杯です。


■ CRANC BEER(板橋)

DAIICHI Koln|ABV 5.5%|Half ¥800
今年から初参加のCRANC BEER。初仕込みとのことのケルシュは、穏やかなモルト香とクリーンな苦味を感じます。飲み口はやわらかく、後味はドライ。仕上がりの丁寧さが際立つ一杯です。


■ TITANS(大塚)

HOLY MOUNTAIN BREWING(USA) THE MARINER|ABV 5.8%|S-size ¥900
米・シアトルの人気ブルワリー「HOLY MOUNTAIN」によるフレッシュホップ・ケルシュ。マリナーズを応援するために醸造されたという背景を持ち、ピルスナーモルトとスペルト小麦の柔らかな風味に、ワシントン州ヤキマバレー産の摘みたてシトラホップが香る、華やかで爽快なアメリカン・ケルシュです。


■ Kanpai Brewing/GRAN ZOO(早稲田)

のぞき坂|ABV 5.0%|S-size ¥750
国内外のビアコンペで入賞歴を持つ代表作。Pilsner、Vienna、Wheat Maltを組み合わせたモルト構成で、Hallertau系ホップが上品に香ります。ケルシュ特有のはちみつのようなやわらかい香りと、キンカンやレモンを思わせる明るいフレーバー。軽い口当たりとクリアな飲み心地が魅力です。その透き通る見た目から「のぞき坂」と命名されたとのこと。


■ INKHORN BREWING(目白)

Flocc Migration 2025|ABV 5.0%|Stange ¥800
今年で5回目となるケルシュ・インスパイアビール。ドライホップを行わず、モルトとホップをそれぞれ1種類のみ使用したシンプルな造り。フローラルでフルーティーな香りがやわらかく広がり、軽やかで飲みやすい仕上がりです。「ケルシュというスタイルに敬意を払いながら、日本のブルワリーとして表現する」——そんな姿勢を体現した、伝統と現代性の融合を感じる一杯です。


イベント参加方法

参加はとてもシンプル。まずは以下6店舗のいずれかでイベント対象のケルシュを注文し、オリジナルの「Köln/Cologne」コースターを受け取りましょう。

  • GRAN ZOO(Kanpai Brewing)

  • CYCAD BREWING

  • TOKYO ALEWORKS TAPROOM 板橋本店

  • クランクビール さかみちタップルーム

  • NAMACHAんスタンド 北池袋店

  • TITANS

各店舗でビールを飲むごとにスタンプ(or シール)を押してもらい、6店舗をめぐったら最後はINKHORN BREWINGへ。「Flocc Migration 2025」を注文すると、完走特典としてオリジナルシュタンゲグラスがプレゼントされます。Köln/Cologneのロゴに加え、各店のロゴが入り、達成感とともに希少性があふれます。

ケルシュがつなぐ北東京のクラフトビールカルチャー

目白のINKHORNのゴールを目指し、要町から北池袋、下板橋、板橋と巡り、大塚、早稲田と、途中電車を交えたものの大半が徒歩で回れる距離感。イベント対象のケルシュと他のスタイルのビールも飲みながら、16時から21時までの5時間かけて完走。歩数も2万歩に迫る感じでしたが、店間の移動が程よいインターバルになりました。


ブルワリーとビアバーが手を取り合い、ケルシュという共通テーマでつながる11日間。それぞれの造り手が“自分たちなりのケルシュ”を醸すことで、伝統と個性のあいだに北東京らしいビールの風景が生まれています。秋の街を歩きながら、ケルシュをめぐるサーキットイベント「Köln/Cologne 2025」で、あなたの“お気に入りの一杯”を見つけてみてください。

【開催概要】
Köln/Cologne 2025
開催期間:2025年11月14日(金)~11月24日(月・祝)
参加特典:(参加者全員特典)オリジナルコースター
       (数量限定特典)KC2025 オリジナル シュタンゲグラス
コースター配布店舗:
 ・GRAN ZOO(Kanpai Brewing)
 ・CYCAD BREWING
 ・TOKYO ALEWORKS TAPROOM 板橋本店
 ・クランクビール さかみちタップルーム
 ・NAMACHAんスタンド 北池袋店
 ・TITANS
シュタンゲ受け渡し店舗:
 ・INKHORN BREWING テイスティングルーム
  ※Inkhorn Brewingではコースターを配布しません

※TAP LIST、金額等は取材日(2025年11月14日)時点の情報です。

《BEERMAPS編集部》