クラフトビールと音楽を軸にしたイベント「Fermented Culture」レポート

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クラフトビールと音楽。その相性の良さは、いまや多くのイベントで語られるようになりました。ただし今回の「Fermented Culture」は、単に“音楽を添えたビアイベント”とは明確に一線を画していました。1月17日(土)・18日(日)の2日間、埼玉・ところざわサクラタウンのジャパンパビリオン ホールAで開催されたこのイベントは、音楽とクラフトビールが同じ地平で成立していた、そんな体験でした。

会場入口

主催は Teenage Brewing。共同企画に UNITED ARROWS BOTTLE SHOP が名を連ね、入場無料という開かれた形式で開催。クラフトビールを起点に、ワイン、クラフトサケ、音楽、ファッションまでを含めた「発酵文化」を横断的に体験できる場。その言葉どおりの光景が、会場には広がっていました。

本格的な音楽体験が、ビールの時間を変えた

会場の様子

会場はすべてスタンディング。中央前方はライブに集中するためのスペース、左右にはビールブース、後方には会場の傾斜を活かしたハイテーブルがある立ち見席が設けられ、テーブルを囲みながら演奏を楽しめる構成になっていました。

印象的だったのは、音楽の扱われ方です。音楽イベントとして成立する機材と演出が用意され、背後には映像も流れる。本格的なライブ環境の中でビールを飲む体験は、これまでの“音楽付きビアイベント”とは明らかに違うものでした。

演奏するScott Murphy & Eugene(Totopia Brewery)

特に印象に残ったのは、Scott Murphy & Eugene(Totopia Brewery)のステージ。軽妙なトークを織り交ぜながら、ビート感のある楽曲から親しみやすいポップスまでを行き来し、会場全体を巻き込むような空気を作り出していました。ビールを片手に、自然と身体が揺れ、声が上がる。そんな瞬間が何度も訪れます。

音楽とビールの相性は確かに良い。ただし今回は、音楽そのものがイベントの軸として強度を持っていた。音楽家としても活動する森大地さんが主催しているからこそ生まれた構成だと感じました。

森大地さんが“場をつくる”ということ

ブルワリートーク

森大地さんは、演者として出演の時間はもとより、会場における主催者としての存在感は非常に印象的でした。会場内を常に回り、来場者と会話を交わし、ライブが始まればフロアに入り一緒に盛り上がり、時には動画も撮る。その姿は、ステージの上と下を分けるものではなく、同じ場を共有する一人の参加者でもありました。

会場の様子

この距離感こそが、「Fermented Culture」の空気を決定づけていたように思います。主催者、演者、ブルワー、来場者。その境界が緩やかに溶け合い、場全体が一つのリズムを持って動いていました。

この日味わった6杯のビール

Sour IPAからDDH DIPAまで、アルコール度数も5%台から9%まで。コラボビールや先行開栓など充実したラインアップで非常に魅力的。ただ、いずれもそこそこのアルコール度数があり、厳選しました。

Hudson Valley Brewery
Star Chamber|Sour IPA|ABV 6.0%

NEKOBEER
ニャージー|DDH Hazy IPA|ABV 7.0%

YUYA BOYS
Flower Children Gerbera|IPA|ABV 7.0%

TOTOPIA Brewery
Tonephilia|DDH Hazy DIPA|ABV 8.5%

Teenage Brewing
Two-Tune|DDH DIPA|ABV 9.0%

Nobody Brewing
The Triphop|Hazy IPA|ABV 5.5%

生の音楽を聴きながら飲むと、ビールの輪郭もまた少し違って感じられます。音に身を委ねながらビールを傾ける時間は、このイベントならではの体験でした。

クラフトビールが文化として交わる場所

「Fermented Culture」は、ビールフェスでもあり、音楽フェスでもあり、クラフトビールを軸にしながら、音楽や装い、そして人との関係性までを含めて、一つの“文化”として提示したイベントでした。

初開催でありながら、すでに明確な輪郭を持っていたこの企画。今後どのように発展していくのか、そして次にどんな形でこの“発酵”が続いていくのか。そうした期待を自然と抱かせる2日間でした。

【イベント概要】
イベント名:Fermented Culture
日程:2026年1月17日(土)・18日(日)
会場:所沢サクラタウン ジャパンパビリオン ホールA
主催:Teenage Brewing
共同企画:UNITED ARROWS BOTTLE SHOP

《BEERMAPS編集部》